MIIDELご利用者さまの声
新スタジアム建設でもMIIDELが活躍。
敬遠している人もまずは使ってみてほしい!
株式会社熊谷組
北陸支店さまの事例


お話を伺った方

株式会社熊谷組 北陸支店

建築部 作業所長 竹本 寛之さま

株式会社熊谷組は、国内では黒部ダム関電トンネル、青函トンネルをはじめとするトンネル工事や、海外では世界一(当時)の超高層ビル(台湾:TAIPEI101、508m)建設などの事例を多く持つ、高い技術力を誇る北陸発祥の建設会社です。今回は2019年からMIIDELをご利用で、地元のサッカースタジアムを竣工したばかりという竹本さまに、MIIDELのご活用のようすを伺いました。
MIIDEL(以下M):あらためて、竹本さんとMIIDELの出会いをおしえてください。
竹本さま(以下敬称略):積算システムを導入させてもらっている協栄産業さまから、建設業向けソリューションの説明を聞く機会があり、その中でMIIDELの話を聞いて、すごい!使ってみたい!と思い、ちょうどその時TRIARTさんが出展していた東京ビッグサイトの展示会に説明を聞きに行きました。
M:その節は、翌日会場にお運びいただきありがとうございました。その際いろいろなご相談を受けて、試用してみたいという話になりましたね。あれから数年経ちましたが、竹本さんは先日開業した金沢の新しいシンボル『金沢ゴーゴーカレースタジアム』を手掛けられていたのですね。
竹本:北陸初のフットボール専用スタジアムと特殊な建物でしたが、ファンと選手が間近でふれ合えるとてもいいサッカースタジアムになりました。現場に入る初期段階には、数百枚というオーダーで何度も図面をMIIDELにかけたんですよ。積算段階で頂いた当初図と、現場で用いる着工図に食い違いがないかを確認するためです。変更点や不明点があったら、どのように施工するかを設計者のかたと相談しなければなりません。だから出てきた図面をどんどん比較しました。そうして出来た元図面、比較結果、修正済み図面を、赤、黄、青で色分けし製本して現場施工に活用しました。今回の建物はスタジアムということもあり、客席をはじめ斜めの形状で納まるところが多くて、難しい建物でしたね。
M:平面で表現された設計図をもとに、立体の建築物をつくり上げるのは大変なお仕事ですね。

2024年2月開業の金沢スタジアム
竹本:計者のかたもすべての断面を図面に起こすわけにはいきませんからね。ここはどうなってるのかな、鉄筋や設備がどうすればきれいに収まるかな、…といった考えをこちらがきちんと整理しておかないと建物は出来上がりません。(熊谷組の)社内ではBIM推進の部署でもMIIDELの利用が多いようですが、BIM*で作った(3D)データをPDFに書き出して、確認をしてるんじゃないかな?
この案件に限らず、設計図は構造を簡単に変えるわけにはいかないので意匠(デザインや演出)などの変更が必要になる場合もありますが、コストや工期にも影響しますから、全体像を早く把握することが重要になると思います。
M:構造図と意匠図をMIIDELの「三点補正」で重ねて食い違いを見つける使用法は、当社でもよくお客さまにご案内しています。
竹本:施工図でもいけますよね。マンションにも絶対よさそうだと思います。
M:マンションで何か具体的な使い方があるのですか?
竹本:マンション建設では、デベロッパーさんの方で描くパンフレットとこちらの施工図との整合性を確認する作業があって、そのために必ず「重ね図」というのを作ります。これが少しでもずれていると、入居準備をするエンドユーザーさんにご迷惑がかかり、想定していた家具が入らないなど各方面で問題が起きてしまいます。

実際に比較した画像をお持ちくださった竹本さま
M:たしかに、マンションは建物が建つ前にパンフレットがあって、入居者はそれを見て検討しますよね。高い買い物ですから当事者としては大問題ですね。
竹本:元々の設計者さんの設計図があって、その後はプラン(パンフレット)と我々の施工図がいわば同時並行で出来ていくんです。その過程でデベロッパーさんと「ここはどうしましょう」「こう解決しましょうか」みたいなやりとりをするのですが、細かな検討や変更を何度も何度も重ねるうちに図面の変更点の見落としも起きてしまいます。以前は紙で縮尺を合わせて、重ねてやっていました。いま私はマンションの仕事はしていませんが、これは絶対(MIIDELで)やった方がいいなあと感じています。
M:役割の違う図面の縮尺を合わせて重ねるのは、MIIDELが得意な作業です。多方面の業者さんや顧客のかたと関わり合う建設のお仕事では、活用シーンはまだまだ考えられるかもしれませんね。
竹本:MIIDELを使うようになってよかったのは、もちろん作業時間の短縮もありますけど、相手に説明がしやすくなったことです。「ここが違ってますよ」と結果を見せればすぐにわかってもらえる。だからこれまでのやり方にこだわらず、みなさんにもまずは使ってみてほしいですね。
*BIM= コンピューター上に作成した3次元モデルにさまざまな属性データを追加した建築物のデータベースを、建築の設計、施工、維持管理まで全工程で活用するためのワークフロー、またはそのためのソフトウェア。