Customers Review
お客さまの声

株式会社キャラさま

お話を伺った方
株式会社キャラ
代表取締役
金谷 昴児 さま
前代表
金谷 昭三 さま

株式会社キャラは、30年以上の経験を持つ意匠・特許図面作成の技術者集団です。特許出願に欠かせない意匠・特許図面の制作は、高い専門性と正確性、スピードが求められるため、国内屈指の専業企業として全国から数多くの特許案件を請け負っています。今回は、代表と前代表のお二人に、本業種における図面比較の重要性と、今後のMIIDEL活用についてお伺いしました。
MIIDEL(以下M):今までいろいろな図面に関わる業種の方にお話を伺いましたが、「意匠・特許図面」を専門に制作されている企業さまは初めてです。まずは、どのようなお仕事かお伺いできますか?
金谷昴児さま(以下昴児、敬称略):特許を出願する際に、その案件の「どの部分が特許にあたるのか」を説明するために欠かせない図面や意匠図を制作するのが、私たちの仕事です。
特許は特許事務所が作成する「明細書」と、私たちが描くような「図面」によってその権利内容が構成されます。弁理士さんを通じてしか発生しない仕事なので一般にはあまり知られていませんが、どんなに簡単な図であっても正確性が問われるうえ法的に必要なものなので、社会的にはなくならない仕事と言えると思います。

株式会社キャラさまHP( https://www.cara-zumen.net/ )
M:なるほど、キャラさんが描いた図面で特許の審査がされるということは、責任重大ですね。クライアントからはどのような形で依頼が来るのですか?
昴児:依頼のほとんどは特許事務所経由で、メーカーさんから直接が1〜2割といったところです。発明品の情報は機密性が高いので実際の図面が共有されることはほとんどなくて、写真を見せてもらって、それを元にAdobeのIllustratorで図面を起こすことが多いですね。設計図面というよりは、テクニカルイラストに近いかもしれません。
最初に図面を起こしてからは、発明の要に関わる修正や表記上の変更など、さまざまなやりとりが発生します。そこで数字ひとつでも間違いがあれば審査に影響しますし、一度出願してしまえば修正も許されません。出願やリリースの日程が決まっている短納期の案件も多くて、それが年度末のような繁忙期に集中するので作業量の波もあるんです。でもプレスリリースの日は絶対なので、ギリギリまで張り詰めた作業が続くんですよ。下手をすると出願できない事態になってしまうので、それだけは避けなければいけません。
M:ミスがあったらクライアントさんの将来にわたる権利に直結すると思うと、心臓に悪いですね。しかもそれが一度に集中するとなると…
昴児:大きな特許事務所さんは内部にも図面部をもっていますが、繁忙期は私たちのような外注先に出すことも多くなります。だから繁忙期のキャパは重視されますね。うちは未経験者から人材を育ててやってきた歴史があるのでスタッフの層が厚いんですが、新規参入がしにくいので業界的には人手不足です。でも、案件自体は増えているんですよ。
最近は新規の取引先も増えているので、特許事務所ごとに決められたフォントの使い方や線幅など、独自のルールやこだわりの一つひとつに対応しながら正確に完成までもっていくのは、どうしても人力のリソースが割かれます。だからなんとかAIを活用できないかなと考えていたんですが、まだ世間の目に触れてはいけない情報ばかり扱っているので、クラウドにアップロードするサービスは使えないんですよね。お客さんからも情報管理とセキュリティについては非常に厳しく言われます。
M:それで、ローカルマシンで比較ができる『MIIDEL』がキャラさんのお仕事にうまくはまったわけですね。
昴児:はい。図面と同じく、特許事務所が作成する「明細書」も、絶対に生成AIに学習させてはいけない情報ですし、テクニカルな言葉のニュアンス一つで権利の範囲が変わってしまったりするので、海外に出す時は大変な予算をかけて知財翻訳の専門家に依頼しているんですよ。
そういえばMIIDELは、最近文書比較のソフトも出していますよね?
M:『MIIDEL Docs』ですね。MIIDELが類似の図像を自動でマッチングして図面比較をするように、似た文章を探し出して同じかどうかをチェックします。
金谷昭三さま(以下昭三、敬称略):これは明細書の変更点チェックにも役立ちそうですね。明細書側で表記の仕方が変わったり、一点でも変更があると、図面との整合を取るのが大変なんです。図面のほうにも、フローチャートとか表とか、同時に変更しなければいけないテキストを含むものがたくさんあるんですが、図の方はラスター画像になっていたりして、結局チェックは手作業になります。
昴児:お客さん(弁理士さん)は慣れ親しんでいるソフトで図面を扱いたいので、パワーポイントにしてほしいとか、jpeg や gif がいいとか、CADデータで、とかの要求をしてこられます。FAXを使われる方もいらっしゃいますしね。そうやってファイル変換をする時にも事故は起きやすいですし、その後お客さんのほうで編集すると次に関連の案件が発生した際に先祖返りが起こってしまったりして…「これ、いつどこで変わったの?」というのを一個一個さかのぼってチェックすることもあります。
昭三:そういう時でも、いまだに紙に出力してペンで一個一個チェックしていたんですよ。ニッチな業界なので、取り残されたアナログの世界だったんです。
そもそも特許図面というのが、全体設計の「発明部分だけ」を意図的に切り取った、特殊なものなんです。だからそれを描き起こすのも、「これで合ってる」と責任を取るのも、人がやる仕事自体はなくなることがないんです。
M:MIIDELは言語化・情報化されていない「見たまま」を比較して高速に結果を返しますが、その前後の自動化できない部分は、まさに人間のプロの仕事ですね。
昭三:そうなんです。オリジナリティの高い発明品の図面なので、AIが学習して描けるものではないですしね。だったら人が描いた方が早い。でも間違いを見つける手助けをしてもらって、チェックが省力化されるのは大歓迎なんです。ぎりぎりまで自動化はするけれど、最後の責任はあくまで私が持ちますよ、ということなんです。
昴児:ちなみに今こういうものを作っていまして。「今後うちではMIIDELを使ってチェック体制を強力に補強しますよ」ということを、こうした企画書にしてお客さんにご案内しようと思っています。
いま弁理士さんは平均年齢も高いので、新しいことに挑戦される方ばかりではないんですが、チェックの精度が高まって結果がわかりやすくなることは、お客さんにも歓迎されると思うんです。変わっていない図面は「無変更」として証明できるところも、お互いにとって非常にいいと思っています。

キャラさま作成の、MIIDELを活用した変更点チェックをご案内する企画書(一部)。細かな変更点の発見しやすさ、「変更なし」の確認しやすさなどが、わかりやすく図解されている。
昭三:「頼んでいないところの線がちょっと動いてた」みたいな意図しない些細な変更も、一つ発覚すると「一体どこを触ったんだ!?」とすべてを疑われることになりますからね。変わっていないところは変わっていないと、ハッキリすることは大事なことなんです。
M:確かに、MIIDELは「チェックをし終わった実感が持てる」として評価してくださる方もいらっしゃいます。
昴児:それは本当にそうなんですよね。MIIDELは結果が分かりやすく記録として残りますし、安心感が全然違います。なので、こうした企画書で「こういう風にチェックしています」とお客さんにも安心していただくと同時に、チェック業務に対する危機感も伝えられるといいなと思っています。
M:MIIDELを紹介する企画書まで作成いただいて、とても嬉しいです! ところで導入にあたっては、MIIDEL以外のソフトも検討されたのですか?
昴児:他は検討しなかったですね。MIIDELを最初に使った時、本当にびっくりしたんですよ、「これが一番いいじゃん」って(笑)。差分を赤・青で出してくれるのもすごくわかりやすかったですし、Photoshopなど専門性の高いソフトと違って誰でも使えるのもすごくいいなと思いました。
僕は毎日使っていますが、この先の年度末、図面の仕上げの最終段階でもっと威力を発揮してくれると思います。
M:ありがとうございます。今後については、「もっとこんな機能が欲しい」などのご要望はありますか?
昭三:同じ図面を何度も修正したり、さかのぼって関連の図面が必要になったり、…ということが多いので、変更の履歴というか、バージョン管理のようなことができるといいかも知れません。「これ何回目に直した話だっけ?」みたいなことを覚えておくのが人間はとても苦手です。一つひとつデータを開いて確認して…という作業が非常にやっかいなんですけど、いつ、どんな変更が起こったかのプロセスを俯瞰できれば頭の整理がしやすくなって私たちも助かりますし、弁理士さんも明細書を書く際の安心感が違うと思います。
M:なるほど。実はそうした「過去にあった似たファイルを探し出す」ことについては、私たちも新しいツールを準備しつつあるんです。
昴児:それはとても楽しみです。私たちも、AIをはじめ新しい技術を取り入れるなど、まだまだいろんなことに挑戦していきたいと思っているので、新しいツールもぜひ活用してみたいですね。
M:はい、近い将来ユーザーの皆さまにお届けできるよう、開発に取り組んでまいります。本日はお忙しい中貴重なお話しをお聞かせいただき、ありがとうございました。
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